7月10日、先ほどNHKのクローズアップ現代で「医師不足」の問題が取り上げられていました。最近は、僻地の診療所だけではなく地域の中核病院でも医師が足りなくなり、お産の取り扱いや救急患者の受け入れをやめる医療機関も珍しくなくなっています。一因として、2004年から新臨床研修制度が始まり、大学外での研修の増加→大学病院の人手不足→派遣病院からの撤退、が拍車をかけたといわれていますが、過酷な勤務実態や訴訟リスクの増大などが、医師の労働意欲を削ぎ、疲弊させています。
世界保健機構(WHO)と経済協力開発機構(OECD)によれば、日本の医療は医療健康達成度、健康寿命が第1位と評価され、総合世界一と評価されていますが、医療費は、OECD加盟国中18位という低い状況です。国はそれでもさらに医療費削減策を続けています。
厚生労働省は「医師不足はなく、偏在しているだけである」という見解を取り続けて来ましたが、先日ついに医学部の定員増加へ方針転換しました。でも医師が育つには10年の歳月がかかります。志望者の減ってしまった外科、小児科、産婦人科などへの対策は急務です。
写真は植え込みのラベンダーに来たキタキチョウです(2008.7.10)。ラベンダーの季節です。
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