10月20日月曜日。今日は不思議なことに、患者さんが一定時間に集中せずに分散して来て頂いたため、いつもよりゆったりと外来が出来ました。いつもこーだといいな~。
通勤の電車内で、新潮新書の新刊“「名医」のウソ~病院で損をしないために~”(児玉知之著)を読みました。本書は満足出来る医療サービスを受けるために患者さん側が知っておくべき常識とコツを解説しています。著者は若手医師ですが、私が日常の診療のなかで日頃感じていることをうまく解説してくれています。お勧めの一冊です。
著者が強調するように、医者は万能ではありません。自分の病状にマッチした医者にかからないと受けられる医療サービスは低下します。広く(けれども浅く?)全領域を診ることが出来る総合医や家庭医の専門教育を受けた医者はまだ日本には少ないのが現実です。現状では、やはり本当の専門を見極めて受診されるのが良いでしょう。その時に注意しなければいけないのは、看板の診療科目がすなわち専門では無いということです。診療科目は、たとえ経験が無くても(医師免許さえあれば)自由に決めることが出来るのです。著者によれば、本当は内科が専門でない医者が「内科」を標榜している割合は80%にも及んでいたとのこと。専門医制度はまだまだ厳密な意味ではあまり役には立ちませんが、最低限の目安として各種学会の認定医や専門医の資格を所持している医者のほうがはるかに安全だと述べています。正直なところ確かに当たっている・・・と思います。
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