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ルリモンジャノメ

1月12日金曜日。晴れ。朝は−2℃、日中は14℃。北陸や北日本では前線を伴った低気圧の通過に伴って天気は不安定。当地は天気は良いけれど冷え込みは厳しくなりました。

今日のクリニックはほどほどの混雑。胸部違和感のある方、脈が不規則になる方、脈が遅い方、何となく調子の悪い方・・・。今日は新患の方が多い日でした。年末年始からかぜ症状が続いているなんて方もちらほら。高熱の方はいらっしゃいませんでした。本日発表された1/1~1/7の感染症状況は前週に比べて新型コロナ感染症は全国で5.79→6.96、神奈川で3.11→3.34と増加、インフルエンザは全国で21.65→12.66、神奈川で19.05→7.77と減少傾向にありました。新型コロナ感染症の動向が心配ですね~。

さて今日は先日に引き続き昨年11月の石垣島の話題です。

11月2日は昼前から沖縄県最高峰の於茂登岳山麓で蝶の撮影を開始。南国の蝶を追いかけているうちに、見慣れない蝶を発見しました。

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とっても地味で、普通の方には蝶か蛾か区別がつかないかも!?。

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正体はルリモンジャノメというタテハチョウ科ジャノメチョウ亜科の一種です。

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本来は日本には棲息していない迷蝶(台風や季節風などに乗って元々いなかった地域に飛来したチョウのこと)で、代表的な日本産蝶類図鑑には掲載されていません。

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そこで1973年(昭和48年)発行の「原色台湾蝶類図鑑」(白水隆著、保育社)を紐解いてみると・・・。

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台湾を北限に東洋区には広く分布していて、アジアでは一般的な種類の様です。

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2018年(平成30年)発行の「美しい日本の蝶図鑑」(矢後勝也監修、工藤誠也著、ナツメ社)には、飛来記録のある迷蝶の項の最後に「日本では竹富島と与那国島でそれぞれ1個体のオスが記録されているのみ」と記載されていました。

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ところがその後、2021年に西表島で確認されて以降、2022年にかけて西表島で継続的に発生するようになりました。迷蝶として飛来したものが定着したと思われますが、さらに2023年には石垣島でもあっという間に広がって普通種に!。ただ年によって冬の気温が下がると一気に死滅する可能性もあるため、撮れる時に撮っておかないとこの先はどうなるか分かりません・・・。

ルリモンジャノメの翅は全体的に茶色っぽい色をしていますが、前翅の表側には名前のとおり青色の斑紋があります(翅を立てて止まり翅を開かないので青色の斑紋は残念ながら今回は撮れませんでした。下の台湾蝶類図鑑の図譜をご参照下さい)。オスでは後翅の表側に赤茶色の部分があり、メスでは白色の斑紋が並んでいます。ルリモンジャノメは毒チョウであるツマムラサキマダラやマルバネルリマダラのようなルリマダラ属に擬態していると言われています。確かに模様は良く似ていますが、飛び方や止まり方はジャノメチョウそのものなので、素性が直ぐにバレてしまいますが・・・。

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そんな訳で、今回の遠征で新たな種類の蝶の写真が撮れました。石垣島の魅力は“未知の蝶との遭遇”があるかも知れないことです。

それなら最初から台湾に行った方が早いって?。いやいやそういう問題では・・・。

続きはまた後日に〜。

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